day essay. 6
ビジネスホテルに呼ばれる。特有の、爽やかなソープの香りが鼻につく。ホテルを出ても拭えない、こういう既婚者とのセックスはなかなか気まずい部類に入る。いっそ変態でいてくれたらマシなのに、ただのレス者のノーマルセックスだった。
虐待される児童の動画を見て、静かに、だが確かに興奮している自分を意識する。幼少期の虐待の記憶が蘇る。ただの郷愁ではないか、とボトルの冷たい水を嚥下する。喉ごし。あの日わたしの口の中で射精しなかった兄の顔。見上げたところにあった、兄の顔。もうよく覚えていない。言い訳ではない。
自分の人生は、その後「発作」を起こさないためだけに費やされている。ほとんどをだ。たくさんの危険物をかき集めて腕いっぱいに渡されて、じゃああとはよろしくね。と言われた、そういう人生だ。「僕には未来しかない」と、いつ起きるかわからない暴れゾウへと言い聞かせるように、それ以外なく呼吸している。
どうかわたしがあなたを殺しませんように。